Copyright (C) Seiko Epson Corporation 2009-2020.
本ソフトウェアは、セイコーエプソン株式会社が開発し、配布をおこなっております。
目次
- 1. 使用許諾契約 (使用条件)
- 2. ソフトウェア概要
- 3. サポートについて
- 4. 対応プリンター
- 5. 注意/制限事項
- 6. 利用方法
- 6.1. ソフトウェアのインストール
- 6.2. PPDファイルの構成
- 6.3. CUPSへのプリンター登録
- 6.4. ソフトウェアの削除
- 6.5. CUPSからのプリンター削除
- 6.6. 印刷方法
- 6.7. 印刷設定
- 6.8. 競合する印刷オプション一覧
- 7. 商標
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1. 使用許諾契約 (使用条件) |
本パッケージは、GNU Lesser General Public License v2.1 (COPYING.LIB)
によって配布されるソースコードと、セイコーエプソンソフトウェア使用許諾契約書
(COPYING.EPSON)の条件の下で配布されるオブジェクトコードを含みます。
ライセンスの詳細については、各ライセンスファイルを参照してください。
ソースに含まれているバイナリファイルの著作権は、セイコーエプソン株式会社が
保有しています。これらのバイナリファイルは セイコーエプソンソフトウェア
使用許諾契約書の条件の下で配付されています。
また本ソフトウェアは、無償・無保証で配布いたします。本ソフトウェアの
利用により発生した、いかなる損失・損害についてもセイコーエプソン株式会社では一切の責任を負いません。
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2. ソフトウェア概要 |
Epson Inkjet Printer Driverは、Linuxからエプソン製インクジェット
プリンターを用いて、高品質に印刷するためのプリンタードライバーソフト
ウェアです。
本ソフトウェアは、CUPS (http://cups.org/)専用のドライバーです。
Epson Inkjet Printer Driverは、Linux Standard Base(以降「LSB」と記す)
3.2 (x86/x86_64) 対応のLinuxディストリビューションで動作します。
本ドキュメントでは、Epson Inkjet Printer Driverの設定方法、及び利用手順
について説明します。
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3. サポートについて |
基本的に本ソフトウェアに関するユーザーサポートは行っておりません。
- プリンターの修理または消耗品の購入など、プリンターのハードウェアに
関する内容につきましては、エプソン販売株式会社にお問い合わせいただ
きますよう、お願いいたします。
- Linuxディストリビューション・パッケージから本製品を入手された方は、
各ディストリビュータにてサポートを実施している場合があります。
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4. 対応プリンター |
EPSON SC-P5300 Series
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5. 注意/制限事項 |
- Epson Inkjet Printer Driverをインストールするためには、予め、LSB3.2の
パッケージをインストールする必要があります。
- 本ソフトウェアのインストール前にプリンターを接続すると、本ソフトウェア以外の
プリンタードライバーがCUPSに登録される場合があります。
本ソフトウェア以外のプリンタードライバーが使用された場合は、そのプリンターの
登録を一旦削除し、本ソフトウェアをインストール後に再度プリンターを接続して
ください。
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正しくCUPSへ登録されている場合、以下のようにメーカーとモデルに "epson-inkjet-printer",
"Seiko Epson Corporation LSB 3.2"といった文字列が表示されます。
▼ キュー名 ▼ |
説明 |
場所 |
メーカーとモデル |
状態 |
SC-T5100_Series |
EPSON SC-T5100 Series |
user-desktop |
Epson SC-T5100 Series - epson-inkjet-printer 1.0.0-1lsb3.2 (Seiko Epson Corporation LSB 3.2) |
待機中 |
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非常に大きなサイズの画像を印刷する際、CUPSのRaster Image Processor ("RIP")が使用するメモリが不足して
フィルターエラーとなることがあります。その場合は、以下のように、RIPCacheのサイズを大きくしてください。
- CUPSの管理ページから、「設定ファイルの編集」を選択します。
- 任意の場所に、以下の書式でRIPへ割り当てるメモリサイズを記述します。
例)
RIPCache 1g
RIPCache 500m
"m"・・・メガバイト, "g"・・・ギガバイト
- 「変更を保存」を選択します。
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6. 利用方法 |
6.1. ソフトウェアのインストール |
パッケージマネージャ等を使用して、本ソフトウェアのパッケージをインストール
してください。
または、ターミナルを開き、コマンドラインから本ソフトウェアパッケージの
インストールを実行して下さい。
注)以下は、root権限で実行する必要があります。
RPMパッケージのインストール
# rpm -i epson-inkjet-printer-<プリンター名>-<バージョン>.<アーキテクチャ>.rpm
| DEBパッケージのインストール
# dpkg -i epson-inkjet-printer-<プリンター名>-<バージョン>_<アーキテクチャ>.deb
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6.2. PPDファイルの構成 |
本ドライバは、以下の5種類のPPDファイルを同梱しています。
1. SC-P5300 | Epson-SC-P5300_Series-epson-driver.ppd.gz |
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6.3. CUPSへのプリンター登録 |
本ソフトウェア(プリンタードライバー)のインストール後、プリンターを接続し、
プリンターの電源をオンにします。しばらくすると、Matte Black用のPPDファイルが
CUPSへ登録されます。
次に、自動登録されなかったPhotoBlack用のPPDを、以下のように手動で登録します。
- ブラウザから、CUPSサーバ (Port:631) に接続します。
- [プリンタの追加] を選択
- "ローカルプリンタ"に表示された一覧から、ご使用のプリンタを選択します。
例) |
ご使用のプリンターがSC-P5300 Seriesの場合、以下のように表示されます。
EPSON SC-P5300 Series(EPSON SC-P5300)"
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- "Name" にプリンター設定名称を記述して、[続ける] を選択します。
(他の項目は必須ではありません)
- "モデル" に表示された中からご使用のプリンタを選択して、[プリンタの追加] を選択します。
例) |
ご使用のプリンターがSC-P5300 Seriesの場合、"Model" は以下のように表示されます。
"Epson SC-P5300 Series - epson-inkjet-printer 1.0.0-1lsb3.2 (Seiko Epson Corporation LSB 3.2)"
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- 上記の代わりに、[参照...] から直接PPDファイルを指定も可能です。
例) |
ご使用のプリンターがSC-P5300 Seriesの場合、以下のファイルを指定します。
/opt/epson-sc-p5300-jp/ppds/Epson/Epson-SC-P5300_Series-epson-driver.ppd.gz
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- 2種類のPPDを登録すると、以下のようになります。
▼ キュー名 ▼ |
説明 |
場所 |
メーカーとモデル |
状態 |
SC-P5300_Series |
EPSON SC-P5300 Series |
user-desktop |
Epson SC-P5300 Series - epson-inkjet-printer 1.0.0-1lsb3.2 (Seiko Epson Corporation LSB 3.2) |
待機中 |
SC-P9500_Series |
EPSON SC-P9500 Series |
user-desktop |
Epson SC-P9500 Series - epson-inkjet-printer 1.0.0-1lsb3.2 (Seiko Epson Corporation LSB 3.2) |
待機中 |
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6.4. ソフトウェアの削除 |
パッケージマネージャ等を使用して、本ソフトウェアのパッケージをアンインストール
してください。
または、ターミナルを開き、コマンドラインから本ソフトウェアパッケージのアンイン
ストールを実行して下さい。
注)以下は、root権限で実行する必要があります。
RPMパッケージのアンインストール
# rpm -e epson-inkjet-printer-<プリンター名>
| DEBパッケージのアンインストール
# dpkg -P epson-inkjet-printer-<プリンター名>
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6.5. CUPSからのプリンター削除 |
CUPSでは設定用のCGI (http://localhost:631/) が用意されており、プリンターの
設定をブラウザ上で行う事が出来ます。
ブラウザに上記URLを入力して、CUPSのプリンター設定画面を表示させて下さい。
CUPSのプリンター設定画面の[プリンタの削除]を選択し、プリンターを削除してください。
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6.6. 印刷方法 |
印刷には、主に二つの方法があります。
コマンドラインから印刷する |
コマンドラインより lpr(もしくはlp)コマンドを用いて、ファイルを直接指定して
印刷を行なう方法です。コマンドの詳細についてはマニュアルページのlpr(1)、
またはlp(1)を参照してください。
例) |
test.psというファイルをA4サイズの用紙に印刷する場合
$ lpr -P <プリンター名> -o PageSize=A4 test.ps
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使用できるオプションは、パッケージのマニュアル(SC-P5300-Manual.txt)を参照してください。
入力するファイルのフォーマットは、CUPSがサポートするPostScript, Text, PDF,
各種Image等が利用可能です。サポートの範囲については、CUPSのドキュメントを
確認してください。
CUPSのドキュメントは、以下で入手可能です。
http://www.cups.org/documentation.php
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アプリケーションから印刷する |
各種アプリケーションに用意されている印刷機能を用いて印刷を行なう方法です。
アプリケーションによっては、様々な設定を独自に用意しているものもあります。
詳細については、各アプリケーションソフトのマニュアルを参照して下さい。
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注意 |
印刷は用紙の左上を基準に行われ、用紙サイズに対して左右上下それぞれに
マージンをとります。アプリケーションによっては、用紙の端の部分が切り
取られた状態で印刷される場合があります。
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6.7. 印刷設定 |
CUPSに付属するツールを用いて設定を行ないます。CUPSでの設定方法は、
主に以下の4種類です。
Linuxディストリビューションに付属のGUIツールで設定する |
- メニューから[システム] - [システム管理] - [印刷]を選択 。
- プリンターを選択。
- [プリンターオプション]タブをクリック。
- プリンターの設定を行う。
- [適用]をクリック。
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Webブラウザで設定する |
- Webブラウザを起動します。
- URLに"http://localhost:631/"を入力してCUPSの設定画面を表示させます。
- "プリンターの管理"をクリックします。
- 対象プリンターの"プリンタオプションの設定"をクリックして、
プリンターオプションの設定画面を表示させます。
- 設定を選択して"プリンタオプションの設定"をクリックします。
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コマンドラインで設定する |
CUPSの印刷設定ツールlpoptionsを使用します。ツールの詳細は、
マニュアルページのlpoptions(1)を参照下さい。
オプション値は、機種毎に異なりますので詳細はインストールしたパッケージの
マニュアル(SC-P5300-Manual.txt)を参照してください。
マニュアルは、下記のパスにインストールされます。
/opt/epson-inkjet-printer-<プリンター名>-<バージョン>/doc/
以下は、設定例です。
例) |
設定を 用紙タイプ=普通紙, 用紙サイズ=A4 に変更する場合
$ lpoptions -p プリンター名 -o MediaType=PLAIN -o PageSize=A4
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印刷時に指定する |
CUPSでは、lprやlpコマンドにlpoptionsと同様のオプション(-o)で、
印刷設定を変更する事ができます。詳細についてはマニュアルページの
lpr(1)、またはlp(1)を参照してください。
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6.8. 競合する印刷オプション一覧 |
競合する印刷オプションは、選択できません。その場合、CUPSではエラーが
表示されますので、別のオプションに変更してください。
競合する印刷オプションは、機種毎に異なります
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7. 商標 |
その他、本文中の社名や商品名は、各企業・機関・団体等の商標または登録商標です。
なお、文書中には明示的にそのことを示す記号をつけておりません。即ち、
TMマーク、あるいは、(R)、(C)マークは明記していません。
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